サウジアラビア王国 Kingdom of Saudi Arabia 2004 7 2

 これは、私も、子供の頃、経験があることです。
自分でも成績が下がったと思える夏休み前。
先生から渡された通信簿。
見たくもないし、考えたくもない。
幸い、両親は仕事で忙しく、通信簿のことを忘れている。
だから、いつまでも忘れていたい。
 しかし、現実から目を背けることは、臆病者がすることです。
つらい現実も、しっかり、見るべきです。
そこから未来が始まるのです。

バイト=アルヒクマ Bayt al-Hikma 2004 3 30
 9世紀の前半に、
アッバース朝のカリフ・マームーンは、
バグダードに、
「バイト=アルヒクマ(知恵の館)」を建設しました。
 ここに、多くの学者を集めて、
ギリシャ語などの学問を、
アラビア語へ翻訳したのです。
 こうして、多くのイスラム教徒は、
ギリシャの医学、天文学、幾何学などを学び、
イスラム文明の基礎を築いたのです。

週刊誌から from weekly magazine 2004 6 23
ニューズウィーク日本版 2004 6.30
「サウジアラビア 王国崩壊へのカウントダウン」
「荒廃した首都の中で王宮だけが豪華」
「GDPの実に25%が王室に流れているともいわれる。」
 ここで、少し歴史を振り返ってみましょう。
ムハンマド(マホメット)は、富の独占を批判し、審判の日が近いと説きました。
この教えは、貧民層などに、燎原の火のごとく広がっていきました。
しかし、これは、当時のメッカにおいて、
支配階級であった裕福な商人たちからは、危険思想とみなされました。
そこで、ムハンマドは、商人たちの迫害を逃れるために、
メディナへ移住したのです。
これが、622年の「ヒジュラ(聖遷)」です。

サウジアラビア王国 Kingdom of Saudi Arabia 2004 6 21
 サウジアラビア王国において、
もはや王政を維持するのは困難だと思います。
 おそらく、イギリス型の王制に移行すべきか。
あるいは、フランスのような共和制に移行すべきか。
いずれ、選択の時が来ると思います。
 現在のサウジアラビアの政治制度は、
君主制で、絶対王政です。
これは、中世ヨーロッパの専制君主国家に似ています。
ちょうど、市民革命前のイギリスか、フランス革命前のフランスに似ています。
 世界に民主主義を広げると宣言しているアメリカが、
長年に渡って、このような専制君主国家を放任してきたことは、
アメリカの世界戦略が透けて見えるでしょう。
 要するに、アメリカの利益になることならば、
民主主義国家でも独裁国家でも問題なし。
これが、アメリカの世界戦略です。

リスク risk 2004 5 16
 モルガン・スタンレー証券のストラテジストが、こう指摘しています。
「サウジアラビアで、大規模テロが起きると、
世界経済にとって最悪のシナリオになる。」
 この可能性は否定できない。
サウジアラビア王国の政治体制は、中世の絶対王制(絶対王政)に近い。
このような政治体制が、21世紀も続くとは考えられない。
おそらく、「サウジアラビア革命」の日が近いと考えている。
 遅かれ早かれ、サウジアラビア王国は、
イギリスのような政治体制か、アメリカのような政治体制に移行する。
つまり、イギリス名誉革命か、フランス革命か、どちらかになるでしょう。

中東情勢 Middle East situation 2004 4 1
 「イラク復興、足踏み」と聞きますが、
イラクだけでなく、中東地域全体が停滞しています。
 中東は、今後、やらなければならないことがあります。
経済改革。
政治改革。
宗教改革。
 今のペースでは、
改革を、順番に、やっていては、間に合わなくなるでしょう。
2つ同時に進行する必要が出てくるかもしれません。
 そうしないと、中東地域の「創造的破壊」があり得るかもしれません。
昔、中東地域の神は、「怒りと裁き」という傾向があるという話を聞きました。
 たとえば、サウジアラビアについて、心配しているのです。
サウジアラビアの政体は、君主制で、
政治状況は、中世の絶対王政に近い状況だと思います。
 アメリカが、中東の民主化を唱えていますが、
民主化するというならば、イラクよりも、
サウジアラビアの方が、先だったでしょう。
やはり、イラク戦争は、石油資源獲得のための戦争だったのか。

中東情勢 Middle East situation 2003 11 11
 パレスチナが、少し落ち着いてきたかと思ったら、
今度は、イラクとサウジアラビアが、パレスチナ化してきた。
 今朝、いただいた電子メールによると、
「国際テロ組織アルカイダの標的が、
サウジアラビアのサウド王家打倒そのものに拡大し始めた。」
「サウジ閣僚評議会(内閣)は10月13日、
初めての地方評議会選挙を実施すると発表し、
具体的な政治改革に乗り出す方針を公表。
国政の実権を握るアブドラ皇太子に、
サウジ国内の改革派が働き掛けた結果とされるが、
仮に、改革が遅れた場合、
国内改革派とテロ分子との境界線が曖昧となり、
混乱に拍車が掛かる危険性がある。」
「問題は、サウド王家が強権的な鎮圧作戦を強化すればするほど、
国内の政治改革派勢力が、穏健路線を捨てて、
アルカイダ型のテロ逃走に移行しかねない点。」
 混乱する中東情勢。
今後、どうなるか。
これは、やがて、アラブ統一のような動きが出てくるでしょう。
EUのようなものが、アラブにもできるでしょう。
この中心が、サウジアラビアになるのか、他の国になるのか、
今のところ、予想もつきませんが、
今のアラブの姿は、21世紀も同じではありません。
21世紀中には、「新しいアラブ」となるでしょう。



























































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